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Tシャツブランドとしての夢は何か?ともし誰かに尋ねられたなら「人とカブって嬉しいTシャツを完成させることですねー」と僕は答えます。初めてTシャツを作ってまもなく10年を迎えるんですが、いやあ、これがなかなかに叶いません。
そもそも自分が着ているTシャツを街中で見かけると「ああ、あいつと被ってる…」とゲンナリしてしまうのが普通の人の反応だと思うんです。それがカッコイイ人だったり自分の憧れの人とかなら印象は変わってくるんでしょうが、それはTシャツが持っている魅力ではなくてその人個人のおかげなわけです。
じゃあ、人と被っていて嬉しいTシャツってどんなんやろう?と考え出したら僕の脳内は日々粛々と限りなく動きを始めてしまいました。
その答えとして僕が生み出したのはMars16で始めた「シリアルナンバー入りTシャツ」でした。1人1人番号が違うので街で見かけても「あいつは何番や?」という風に考えるので被る嫌さが嬉しさに変わっていく、僕らはそう考えたわけです。さらに「俺は890番やけどあいつは17896番。俺のほうが昔からのファンやで」と自慢に浸れたりもするのではないか?と思い、そんなことをブランドのみんなで語りだすと「そういう人出てくる、出てくる」と一気に話題になり、僕らの新たなウリとしてその計画をスタートさせることにしました。
さて、僕はそういうことで「人とカブって嬉しいTシャツ」を作ったつもりでしたが、これがなかなか、そう上手くはいきません。シリアルナンバー入りTシャツとはいえ、自分が着ていて友人が同じ日に着ていたりするとやっぱり「あちゃー」となってしまうことに変わりは無く、番号は見知らぬ人とや最初くらいしか効力を発揮しないことが分かったのです。
うぅーん。どうしたものか?僕の悩みは続きます。
で、よくよく世間を見回してみたら、例外はあるんですね。
(例外1) ミュージシャンのライヴTシャツ
(例外2) サークルやクラブのTシャツ
(例外3) お店のユニフォーム
同じものを着て一体感を味わうということ、それがこの3つには当てはまります。ということはみんなで一体感を味わえるものを作ればそれは「カブって嬉しいTシャツ」となるはず。さあ、答えはもうじきや!僕の中のボルテージは高まってきました。
が、いまだ僕はそういったTシャツが作れていません。実は「irregular」というブランドが出した『I LOVE 焼肉』というTシャツは「焼肉好きな人、みんな着てね!」というサークルノリなTシャツで僕が出していた疑問をクリアしているのです(例外2の発展系)。僕がやるとするなら例外1ライヴ型の発展系を出したいのですが…。まあ、そのあたりは日々考えないと「こたえ」には行き着けないでしょう。
Tシャツ、いや服を作るものにとってこれは神の一手となることでしょう。特に小ロット多品種を叫ぶインディーブームとは正反対の考えであることは確かで、みんなが納得できるものをいつか作り上げてやろう、そう思います。
written by less(Mars16)
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