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クラゲの「Tシャツブランドインタビュー」

Tシャツブランドインタビュー第18回目は「I-B & No More Tears編」です。

I-Bのサイトはこちらです
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No More Tearsのサイトはこちらです
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第18回目のブランドインタビューは、ブランド「I-B(ex.IAN-BAKAN)」のデザイナーおよび「No More Tears」のプロデューサのみやじまさんにお話を伺いました。

Tシャツブランドをされながら、下北沢のインディーズTシャツショップNo More Tearsも運営されているみやじまさん。今回はそれぞれの面について色々とお伺いしてみました。どのようなお話が聞けるでしょうか?お楽しみに。


[第18回目] クラゲの「Tシャツブランドインタビュー」〜I-B & No More Tears〜 (2006/1/21収録)

クラゲ : 今日はよろしくお願いいたします

みやじま : こちらこそです

クラゲ : みやじまさんに自己紹介をお願いしたいのですが、「ブランド」としての面と「お店」の面の2つありますので、まずはブランドさんとしての自己紹介をおねがいできますでしょうか?

みやじま : は〜い。ブランドは2001年に IAN-BAKAN という名前で始めたんですけど、それ以前、今から10年以上前に音楽のライブ活動をしていた時、ステージ衣装として初めてオリジナルのTシャツを作ったんですよ。その時、かなりの反響がありましてねぇ…。それが「Tシャツ作るの面白いな」と初めて感じた瞬間でした。その後はTシャツ製作に携わることもないまま、芸能関係の仕事をしながら、劇団東京乾電池の研修生となって芝居の勉強をしたり、詩人を目指して出版社に売り込んだり、竹中直人さんにご参加頂いて独特のタッチで映画を紹介する本を自費出版したり、今でも続いているのですが、雑誌のDVDのレビューを書いたり…と、とにかく色んなことをしながら、自己表現の場を本気で模索し続けていました。

クラゲ : ほほー

みやじま : で、ある日我が家に i-mac がやってきて「デザインが出来る〜」というので、ライブでTシャツがウケたことを思い出して、あれは商売になるんじゃないかと思い「Tシャツがやりたい!」と奥さんにお願いしました(笑)。それで一生懸命に作って、路上販売やフリマでがんばりましたね〜。

クラゲ : 2001年に路上やフリマで販売したときの反応はいかがでしたか?

みやじま : 死にました(笑)。1枚2800円で売っていたんですけど「800円にしてよ〜そしたら買うから」とか、そんなんばっか(笑)。ほっとんどまともには売れませんでしたね〜。

クラゲ : 実際「もうTシャツ作って売るの辞めようかなぁ?」ってそのとき思ったりしませんでした?

みやじま : 売れなくて落ち込むんですけど、妙な自信があって、自分たち(妻も含め)がいろんな面でもっと成長すれば絶対に上手くいくと思っていましたね。やけに楽しかったし。

クラゲ : そこで今のようにTシャツどっぷりになるようなきっかけがあったりしたんですか?

みやじま : そんなわけで2001年は全くと言っていいほど商品が売れなかったんですけど、翌年、怖いもの知らずで妻があちらこちらのショップに営業に回っていたら、その中の一つであるあのBEAMSからなんと! BEAMS限定Tシャツを作ってくれないか、との依頼がきたんですよ。

クラゲ : おー!

みやじま : 今思えばとんでもないデザインをカタログにして送っていたんで、よく反応してくれたなぁと(笑)。でもその時の注文のされ方が面白かったんです。「IAN-BAKAN さんのまんま、ゆる〜いのを何発かお願いします」というものでした(笑)。そうは言われつつも先方からはやはりいくつかのデザイン的な要求というか条件もありましたので、それをクリアしつつも意外性を盛り込んだりするという、プロ意識を持った仕事をし、無事OKをもらい、全国発売を果たしました! 今思えばあの経験をきっかけに、デザインも、ゆるゆるながら洗練されたように思います。BEAMSさんには学ばせて頂きました。

クラゲ : ほー

みやじま : 時をほぼ同じくして、雑誌に載ったり、ネットやフリマでもちょっとずつまともに売れ始めました。やっぱり洗練されたんですよ(笑)。



クラゲ : ネットでの販売ですが、いつごろから始められたんですか?

みやじま : ネット販売もやはり2001年中旬くらいからだったと思います。ちょっとあいまいな感じで始めたので記憶がアレですが…。

クラゲ : そこで、ネット販売をされながら、お店をオープンされましたよね。そちらのご紹介をお願いしてもよろしいでしょうか?

みやじま : No More Tears という店は2003年8月8日にオープンしたのですが、前年まで IAN-BAKAN は、BEAMS その他いくつかの店舗で商品を売ってもらい、店舗展開では売上を得ていたんですけど、ネット販売は正直、好調といえるほどではありませんでした。でも「このままじゃいかん」っつーことで、本などで猛勉強し、2003年頭にサイトの大改良をしたところ、マジでかなり売れるようになったんですよ。が、売れたら売れたで、ネット販売特有のお客様への細やかな気配りに疲れ果て、わずか数ヶ月で「こんなことを続けていたら死ぬ〜!」と。

クラゲ : ええ

みやじま : ちょうどその頃、Tシャツラブサミットが始まって、第1回目に出店したんですけど、我々のファンなんかいないはずなのに、ここでももんのすんごい売れたんですよ。と同時に、ご来場されているお客様の、とても幸せそうで楽しそうな表情に直面して、どうして普通の店はこんなハッピーな商品を取り扱わないんだ? と、非常に素朴な疑問を抱いたんです。そんなこともあり、数ヵ月後の8月に店を作りました。安易でしょ?

クラゲ : では、お店を作ったのはラブサミがきっかけだったんですね!

みやじま : そこで勢いづいたというか、方法が見つかったというか…。それより以前に妻が、散々あちらこちらへのショップへ売り込みをしてくれたので、普通の店の対応なんかにもちょっと腹が立っていたこともあり、だったら自分たちで作ってしまえと。でも自分たちのブランドの商品だけだと全然数も足りないし、何だか張りもないわけで、ラブサミットに出店したことで、他のブランドさんの商品も扱わせてもらえばいいじゃんという思いが生まれ、店の運営法についてのアイデアがどんどん芽生えていったんです。

クラゲ : ほほー。そこで、実際のお店を数ヶ月で立ち上げるってのはすごく大変だったんじゃないですか?

みやじま : いいと思ったら即実行しないと、逆に胃潰瘍になる性質なんですよ。アホですからね(笑)。しかしホント、準備は信じられないくらい大変でした。今考えると本当によくやったなぁと…。あのしんどさはもう経験したくないっす(笑)。

クラゲ : お店をオープンするにあたって、一番大変だったのはどのようなところでした?

みやじま : 体力的なことを除くと、ブランドさん側にとって我々の信用がない状況で納品をお願いしなければいけなかった、ということです。訳の分からない野郎なんかに、自分の大切な商品を預けたくないじゃないですか。だから「このブランドの商品を取り扱いたい!」と思ったら、まずは説得しまくらないといけない。全部電話しましたもん、直接。

クラゲ : そうして、ブランドさんにお電話してみての反応はいかがでしたか?

みやじま : 「自分たちは今までこういう経験をして、こう思って、こんなことを考えたからこの店を開くんです」と、とにかく熱い思いを伝えたので、比較的好意的に受け止めてくださいましたね。いきなり電話して熱いトークなんで、引き気味だったかもしれませんが(笑)。



クラゲ : 最初は何ブランドくらいからスタートされたんですか?

みやじま : 30ブランド弱だったと思います。Tシャツでは600枚くらい集めたような…。

クラゲ : 先ほど、奥様がご自身のブランド売り込みの際に、普通のお店の対応にちょっと腹が立った、というようなことをおっしゃってましたが、そちらを反面教師にして、 No More Tears では心がけたことは特にあったりするんでしょうか?

みやじま : 商品的に力のあると思うものに関しては、どんどん取り扱わせてもらおう、と。当時の普通のお店は、業者等を通さない商品やブランドの売り込みには、異様に冷たかったんです。「俺たちゃ虫ケラ?」と思ってしまうくらいの。

クラゲ : ほー

みやじま : まあ今となってはその理由も分かるんですけどね。素人を相手に取引をすると色んなトラブルが生まれやすいですからね。あと、経理上の面倒なんかもあるでしょうし。でも No More Tears では、自分たちでいいと判断した商品やブランドがいたら、業界のくだらない仕組みには当然こだわらずにスカウトさせてもらい、Tシャツ製作及び販売のプロとしての意識をどんどん磨いてもらいたいと思っています。

クラゲ : そうして、オープンされてみて、最初はいかがでしたか?

みやじま : 冷夏でした。オープンした年の8月は台風が3つもきて、毎日雨でチラシも配れず、街に人もいず…。ヘコみましたね。意識はすでに倒産してました(笑)。しかし神様はいらっしゃったのです。8月末に「王様のブランチ」が取材に来てくれたんですよ。

クラゲ : おー

みやじま : そして9月頭にオンエアーされてから世間に一気に知ってもらえたんです。嬉しかったなぁ。はしのえみさん、かわいかったなぁ。



クラゲ : お店オープンされてから色々なTシャツを見てきていると思うのですが、売り込みされるTシャツの中でも No More Tears で、取り扱いをしていただけるようなTシャツって、どのようなものかお教えいただいてもよろしいですか?

みやじま : やはりピピピピっときたものなので、言葉では上手く言えないんですよね〜。私は、店に並んでいる商品は、芸能界でいえば、タレントだと思っています。そしてお客さんはプロデューサーや映画監督みたいな存在かなと。私も妻も結婚前はそれぞれ別の場所で、ずっと芸能関係の仕事をしていたもので、そういう考え方・見方が身についてしまっているんですね。ですので商品をご購入頂けるということは、「今度のCMにこのタレントを使うか…」みたいな感覚で手に取ってくださったんだと。世間に対してのアピール力や真の個性、その辺りが商品に備わっていないとウチでも売れないでしょうし、インディーズTシャツ業界で生き残っていくのも本当に難しいと思うんです。あと、サイドビジネスとしてでも本業としてでも、どちらでTシャツを売っていてもいいんですが、本気でやっているかどうかがもちろん最も重要ですよね。

クラゲ : そこは、よくみやじまさんがおっしゃる「自分をさらけ出せ」に通じる気がします

みやじま : さらけ出している人って、面白いじゃないですか。Tシャツデザインでもそうですが、人に共感してもらうということは、自分のギリギリのところを見せてそこで勝負しないと中々できないんだっていうことを、私自身、実感して生きてきましたから。



クラゲ : 昨年末に下北沢で2店舗目をオープンされたそうですが、2店舗目をオープンされたいきさつを教えていただいてもよろしいですか?

みやじま : No More Tears はご存知のようにパルコや丸井、三越系などで「No More Tears 全国ツアー」という名前で販売イベントをやってきましたが、ウチで取り扱っている商品は人目にさらすと恐ろしく売れていくんだよなぁ〜って客観的に実感してて(笑)。オープン以来皆様にかわいがってもらっているアパートの2階の下北沢店は、非常に愛着も味もあるんですが、何しろ街のちょっと離れたところにあるもので、通りがかりに入ってくる人が少ないんですね。

クラゲ : ほー

みやじま : 店を始めた時は、実際にお客さんがついてくれるかどうか、自信があっても根拠はなかったし、そういう意味でリスクを抑えなくてはいけなかったんです。だから同時に家賃を抑えました(笑)。でも常々もうちょっと人目にさらすことが出来たら嬉しいな、と思っていたんですね。で、一昨年から実はずっと物件を探していたんですよ。下北沢限定で、ですけど。そんな中、昨年11月についに理想に近い形の物件が見つかり、これは運命だということで、がんばって決めました。

クラゲ : サイトを拝見すると、レンタルボックスのようなサービスをされると拝見したのですが、こちらについてお教えいただいてもよろしいですか?

みやじま : は〜い。No More Tears がオープンした2年半前に比べると、インディーズのTシャツブランドもメチャクチャ増えています。インディーズTシャツを販売する環境も、いろんな意味でよくなってきていると思うのですが、その分、何となくブランドを始めて何となくやめていく人も多いなぁというのを感じていて。というか、クラゲさん、感じません?

クラゲ : 確かに、新しいブランドさんは増えている一方で1年続かずに辞められるブランドさんもいらっしゃいますね

みやじま : 店を運営しながら、何となく始めて何となくやめていく人たちじゃなくて、「ワシャ本気なんじゃ〜」みたいな人たちと出会いたいというのがずっとあって。例えば、自分たちが今でも IAN-BAKAN(現 I-B)という一ブランドだったとしても、やっぱり本気で動き回っていると思うんですね。そんな中、誰かが No More Tears みたいな店をやっていて、商品を取り扱ってもらえる隙があるのを知ったら、自分たちは迷わず売り込むだろうと思うんですよ。実際にそれくらいのことはバンバンやってきましたしね。失敗を含めて色んな経験をしたいと思いますから。極めていきたいじゃないですか、その世界を。

クラゲ : 確かにそうですね

みやじま : としても、実際に売れるかどうか分からないというところからのスタートなわけで、ひと月いくらか払うリスクを背負っても、まずはどんどん自分たちの本気度を高めていって欲しいな、と。本気になると何かしら未来が変わりますからね。ブランドを始めて、そこそこネット上で売れる人たちはまあそれでいいかもしれないんですが、実際はそうじゃない人たちが圧倒的に多いと思うし、公の場で商売を学ぶチャンスもほとんどないでしょ? ちょっとだけ自分たちでリスクを背負って、自分たちの位置というか、世間の人たちの冷静な評価を、もっともっと傷だらけになりながら学んで欲しいなぁと、僕オッチャンだからそんなことを思うんです(笑)。

クラゲ : ほほー

みやじま : レンタルスペースって運営側は実は儲からないんですよ。それでもやるのは、スターブランドがどんどん生まれていって欲しいからなんです。そうしたら僕ら儲かるし(笑)。スターブランドは本気の人からでないと生まれません。貪欲にチャレンジして欲しいんです。Tシャツってとにかく楽しいんですから。



クラゲ : もうそろそろ最後になるのですが、みやじまさんが気になるブランドさんを教えていただいてもよろしいでしょうか?

みやじま : 具体的なブランド名は商売上の関係で内緒にさせてもらいたいのですが(笑)、No More Tears では今後、これまた本気でやっているアーティストやイラストレーターの人に、Tシャツ作りの楽しさを伝えていきたいと思っています。そのきっかけのために No More Tears とのコラボを推し進めていきたいんですよ〜。

クラゲ : おー、楽しみにしてます

みやじま : がんばります。Tシャツって、作るのも売るのも着るのも、ぜ〜んぶが本当に楽しいですからね。

クラゲ : 今後の目標を教えていただいてもよろしいですか?

みやじま : 東京Tシャツ部の第2回目のインタビューを受けることです(笑)。一人でも多くのお客さんに、すげぇパワーのTシャツを実際に手にとってもらえる環境を作りたいし、我がブランド「I-B」では、驚異のゆるゆる帝国を築き上げて行きたいです。その他、実は密かにメッチャ面白い企画を考えていて、それはTシャツの世界にとどまらないんですけど、結果的にTシャツの世界に舞い戻ってくれるような、芸能チックなクレイジーなことを推し進めたいと思っています。内容はまだこれまた激しく内緒なのですよ、アッハッハッ。

クラゲ : おー!それは楽しみです!

みやじま : とにかくやりたいことだらけなので、どうしましょう。今後もお付き合いください。

クラゲ : はーい。では、最後になりますが、Tシャツ部をご覧のみなさまに一言お願いできますでしょうか

みやじま : これをご覧の皆様は、すっごくTシャツをお好きな方々ばかりだと思いますので、下北沢にいらしたら、No More Tears 本店&2号店のTシャツツアーをしてくださいね。1600枚ものTシャツが皆様をお待ちしております。ネット販売も充実の品揃えです。あと、下北沢の駅をはさんで反対側ですが、ハードコアチョコレートさんもありますので、下北沢はTシャツ・ファンににとって楽しくて熱い街なんですよ〜。好き、下北沢。

クラゲ : はーい。ありがとうございまーす。最後に告知等ございましたら、是非

みやじま : 今年もあちらこちらから販売イベント(No More Tears 全国ツアー)のお誘いを頂いております。今はまだ、日程等はっきりしていませんが、決まり次第ホームページ上でご報告していきますので、ぜひぜひチェックしてくださいね。毎月のように、魅力的なコラボTシャツも販売していきます。宜しくお願いしま〜す。

クラゲ : はーい。今日は遅くまでありがとうございました!

みやじま : こちらこそ〜。ありがとうございました!


対談はこれで終わりです。

ブランドの立ち上げ、フリーマーケットでの販売、BEAMでの取り扱い、ショップ「No More Tears」の立ち上げという激動と思える様々な局面についてお話を伺ったのですが、どのシーンでも「自分が出来る全力を尽くす」という姿勢に感銘を受けました。

また、「ショップのプロデュース」というTシャツデザインとは全く違う分野についてもみやじまさんのカラーを上手に浸透させたお店を作り上げられているのには素晴らしいです。

下北沢 No More Tears に足を運んでいただくと、「こんなにインディーズTシャツってあるんだ!」という驚きと、みやじまさんのゆるーい居心地のいい空気を体感することが出来ますよ。

ということで、今回ご協力いただいた「I-B」のサイトはコチラ。そして「No More Tears」のサイトはコチラこのインタビューを読んだ後にTシャツを見てみると、新しい発見があるかもしれませんよ。

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