ネクストステージに突入した「Tシャツ・ラブ・サミット」

Tシャツ好きにとって知らない人はいないイベント「Tシャツ・ラブ・サミット(以下、ラブサミ)」が2013年5月開催で10年目に突入し21回目となりました。

 Tシャツ・ラブ・サミット公式サイト
 http://t-lovesummit.com/

2003年に「ハードコアチョコレート」と「スカラヴィジョン」が中心となりスタートしたこちらのイベント。実行委員会の方から「今回21回目の動員が過去最高のお客様数」と伺いました。

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そんな21回目ラブサミの現場をウオッチしたクラゲは「イベントクオリティの向上により、ネクストステージに突入した転換期となる回」と強く感じました。

そこで1回目からほぼ毎回ウォッチしてきたクラゲがどういう点で「ネクストステージ突入」と感じたか、お伝えしたいと思います。

■催事の安定感

第一回目から催事を行っていたラブサミ。ブランドさんからはTシャツイベントだからTシャツ販売だけでいいじゃないか、という声もありましたが、催事には実行委員の考えがこめられていました。

館長 「やっぱり一番重要なのは【集客】でしょうね。イベント開催してみて、いざ蓋を開けてみてお客さんが全然来ないとブランドさんもこれはちょっと…って思うでしょうし。なので、Tシャツだけじゃなくて、お笑いやそのほかの催事で集客することを考えてます。Tシャツだけに頼らない集客ですね。色々と楽しんでいただいて、Tシャツを買ってもらうことを考えています。」
 第137回Tシャツインタビュー「ラブサミ実行委員会」編より

イベントで一番重要なのは「集客」。一度でもイベントを開催したことのある方であれば集客の重要さが深く理解できるでしょう。数年前、ラブサミを参考にしたTシャツイベントがいくつか開催された時期がありますが、どのイベントも集客がネックとなり回数を重ねることができませんでした。

そこで、「Tシャツだけに頼らない集客を行う」という実行委員の考えからの催事なのです。催事による集客を行った上で、Tシャツ以外のイベントとしても楽しんでもらうというサービス精神の意味もこめられています。

ラブサミの歴史は催事の試行錯誤の歴史とも言えます。お客様に楽しんで頂くため、過去にはアイドルコンサートやプロレスを開催したこともありました。

ショウタ 「催事も毎回色々なことをやってまして、舞台でプロレスやったり、アイドルのコンサートやったり、トークショーをやったり。毎回恒例のお笑いステージも芸人さんの入れ替えをしつつ、これからテレビに出るような芸人さんにどんどん出ていただいたりして、それらが集客につながっていて、単なるTシャツ即売会じゃない「イベント」として認知されている面もあると思います。ラブサミに行けばTシャツが買えるし、何か見られるし、楽しめるしってのがあると思います。」
 第137回Tシャツインタビュー「ラブサミ実行委員会」編より

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今回21回目の催事は「ご当地キャラさみっと」「似顔絵ブース」「ゲームキル」「お笑いサバイバーシリーズ」の4つでした。

第1回目から集客を支える「お笑いサバイバーシリーズ」。ラブサミ=お笑いサバイバーというくらい定着しました。これからテレビに出るような芸人さんも出演するラインナップにお笑い好きも納得の催事です。

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近年の大ヒット催事は漫画家先生の「似顔絵ブース」。現役の漫画家さんに500円で似顔絵を描いてもらうシンプルな催事です。ファンにとって絶対に足を運びたくなる内容で、毎回行列が途絶えない大ヒット催事となりました。

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(ちなみに、正方形の色紙に描いてもらえるのですが、これは Twitter などのアイコンとして使えるようにという配慮だったりします)

「お笑い」と「似顔絵」という2つの催事が安定した集客の柱となり、その上でバラエティーに富んだ催事(今回であれば「ご当地キャラさみっと」と「ゲームキル」)も開催し、Tシャツ以外の幅広い集客を担っています。

催事を取り仕切る実行委員会メンバーは、既に過去20回分のイベント運営を取り仕切る猛者揃いで、過去に大きなトラブルは一度もありません。こういう地味ながら重要な点がしっかりしているのもイベントの継続要因として重要と思われます。

館長 「実行委員会のスタッフ以外にも、受付やってくれたり、舞台周りやってくれたり、設営撤収してくれたりするスタッフもいて、みんなずっと変わらないメンバーで長いことやってるんですよ。だからお互いスタッフ同士は勝手知ったるで、イベントを円滑に進めることができますね。」
 第137回Tシャツインタビュー「ラブサミ実行委員会」編より

■出品ブランドのディスプレイ技術向上

第一回目のラブサミでは、どうやってTシャツを販売していたのでしょうか?ちょっと振り返ってみましょう。

館長 「ブランドさんも今ほどブースを作りこんだりしていなくて、床にシートを置いて直置きしていたりして、フリーマーケットみたいな雰囲気でしたね。」
 第137回Tシャツインタビュー「ラブサミ実行委員会」編より

そうなんです。床にシートを置いて直置きしたり、机の上に並べるだけのフリーマーケットのような光景でした。

今回の21回目のラブサミ会場を見て、クラゲは「陳列技術はもうこれ以上が無いほどに洗練されつくされた」と感じました。

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各ブランドさんが出店経験を重ね、徐々に陳列方法が進化しました。あるブランドさんが素晴らしい陳列で出店すると、次回にはその陳列方法が広まっていくという、良いスパイラル効果で、陳列の進化は最終形態まで進化したと言えましょう。

初期から参加のブランドさんにこの話をしたところ「レッドバズーカさんがいたからみんな陳列技術が向上した」と仰ってました。確かにレッドバズーカさんが初期から様々な陳列を試み、その手法を参考にした他のブランドの陳列技術が向上していきました。

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進化の形態は以下の段階を経て洗練されていきました。

 【ラブサミ初期】 床にシートを置いて直置き
   ↓
 【ラブサミ中期】 棚方式(横)陳列へ進化
   ↓
 【ラブサミ後期】 横から縦へ。棚を縦にも陳列し露出面積拡大

ラブサミだけを見ていると凄さに気づかないのですが、デザインフェスタ(以下、デザフェス)と比較すると、Tシャツ屋さんの陳列レベルの高さに気づかされます。

クラゲが足を運んだ今回(2013年5月)のデザフェスvol.35で、あるTシャツブランドさんがこうおっしゃってました。「雑貨をやってるブースの方に、Tシャツ屋さんはみんな【高い】ですねって言われたんですよ」と。横方向に広がる棚の陳列は既に高水準に達し、工夫のしどころが「高さ」となってることを、雑貨屋さんが気づいたのです。

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デザフェスは雑貨等のTシャツ以外のど色々なブースがあり、「Tシャツと雑貨」という商材の違いを差し引いても、Tシャツ屋さんの陳列は非常にレベルの高い洗練されたものでした。

各ブランドさんがこのような陳列のディスプレイ技術向上を高めた結果、ラブサミは通路を歩いているだけで、色々なTシャツを見ることが出来る楽しい空間となりました。

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■インディーズTシャツブランドの総合展示会な位置づけへ

ある頃から開催時期が「毎年2回開催(5月・7月)」と固定化されました。毎回デザフェスと被らない日程で設定されます。

毎年同じ時期の開催により、ブランドさんはラブサミに合わせて新作をリリースし、多くのブランドさんにとっての新作初お披露目の場となりました。

多くのブランドさんのスケジュールは「ラブサミ日程に合わせて新作作成→完成Tシャツをラブサミで先行披露→ラブサミ終了後に新作ネット通販開始」するという形になりました。

ラブサミに足を運ぶだけで、ブランドの新作アイテムを一気にチェックのは、Tシャツファンにとって非常に便利でウレシイです。

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■ブランドさんとお客様の交流の場
ネット通販により、1人でも運営可能な「インディーズTシャツブランド」という形態が登場しましたが、一方でネット通販ではお客様の生の感想をなかなかもらえない、というデメリットもあります。

そのデメリットを補う場としてラブサミが活用されるようになりました。

ラブサミ当初は「イベント出店する」は「1枚でも多くのTシャツを売る場」だったのですが、現在は「お客様と直接交流できる貴重な機会」という場にもなりました。

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お客さんにとってはデザイナーから直接デザインの解説をしてもらえてウレシイ。ブランドさんにとっては直接お客様からの感想をもらえてモチベーションが上がってウレシイといういい形になりました。

ブランドさんの中には、売上げ数よりもお客様との交流が楽しみで出店される方もいらっしゃいます。創作をしている方にとって、自分の創作物の感想を直接聞けるということは、何物にも変えがたい喜びといえるでしょう。

また、全国各地のブランドさんが集まるイベントなので、ブランドさん同士の交流の場でもあったりします。会場では各所でブランドさん同士が情報交換をしあう光景を目にします。

■最後に

今回のラブサミ21に初出店したCanmaさんの感想をご紹介。初めて出店したブランドさんの感想が非常に伝わってくるブログです。

 ・ おそらく決意にも似た希望 | Canmaの『吾輩は猫になりたい』

ブログ内で以下の感想が書かれています。

 1. 買ってくれるお客さんと直接話ができたこと
 2. 他の出店者の様子を知れたこと
 3. イベント自体のレベルを知れたこと

出店してみようかどうか迷っているブランドの方は、こちらのブログをご覧になってみてはいかがでしょうか?

ということで、イベントとして21回、10年目を迎えたラブサミは、イベントとしてのクオリティが向上して、イベント完成度がネクストステージに到達したと言えるでしょう。すばらしいです。

今一番ラブサミに足を運んで欲しいのは「前に行ったことあるけど、ここ数年は行ってないなあ」という方です。是非今のラブサミに足を運んでみてもらいたいです。きっと、別のイベントと思えるくらいに進化してて、ビックリすることでしょう。

次回開催は、7月13日(土)、14日(日)です。詳細はラブサミ公式サイトで。

 Tシャツ・ラブ・サミット公式サイト
 http://t-lovesummit.com/


■こちらもどうぞ

 ・ Tシャツサイトインタビュー~Tシャツ・ラブ・サミット 編
 ・ Tシャツサイトインタビュー~Tシャツ・ラブ・サミット実行委員会 編

 ・ コアチョコ炎のGW!ラブサミ終了 (コアチョコ MUNE日記)
 ・ ラブサミ後記 (絵本のようなTシャツのプレヒ)
 ・ ラブサミ終了!(まめた本舗ブログ)
 ・ Tシャツ・ラブサミット vol.21」無事終了しました (actuss365店長の日記)
 ・ ラブサミとライヴとGW (和柄Tシャツ 靖-sei)
 ・ 有難うございますっ (Bigbonus-Factory Ameba支店)
 ・ Tシャツ・ラブ・サミットVol21 (ASIAN RIPPLE)
 ・ ラブサミ終了? (毎日が日曜日)
 ・ Tシャツラブサミットvol.21に行ってきました (モモブロ)
 ・ ラブサミお疲れ様でした (KENZAN blog)
 ・ Tシャツラブサミ2013春「コネクト」無事終了 (ファンシーグラフィック blog)
 ・ Tシャツ・ラブ・サミットvol.21終了しました (イレギュラーなブログ)
 ・ Tシャツ・ラブ・サミット終了いたしました (パイライトスマイル)
 ・ Tシャツラブサミット終了 (福井県の鯖江で何かを叫んでみる。)
 ・ ラブサミ21 終了 (MOUNTAIN GRAPHICS BLOG)
 ・ ラブサミ、終了しました (吉田ナゴヤ堂本舗・店主の日記)
 ・ 西暦2013年。タフな大宇宙ロマン「V.T.012」襲来。 (Various Techniques)
 ・ Tシャツラブサミット二日目 (赤兎馬スタッフ)
 ・ ラブサミにお越し頂き本当にありがとうございました。 (バレットハムスター)
 ・ ラブサミ終了 (LIGHT TRAP ブログ)

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