第162回目「Tシャツブランドインタビュー」~ ASIAN RIPPLE 編 (2013/4/18 収録)

第162回目のサイトインタビューは「ASIAN RIPPLE 編」です。

ASIAN RIPPLEのサイトはこちらです

 ASIAN RIPPLE
 http://asian-ripple.jp/


今回のインタビューは ASIAN RIPPLE さんです。

 ASIAN RIPPLE
 http://asian-ripple.jp/

アジア系のトライバルや和系のトラディショナルをモチーフにしたTシャツをリリースする ASIAN RIPPLE さん。

企画兼店長の SHINYA さんと企画兼デザイナーの KENJI さんのお二人にお話を伺いました。

さて、今回はどういうお話が飛び出すでしょう?お楽しみに。

第162回目「Tシャツブランドインタビュー」~ ASIAN RIPPLE 編 (2013/4/18 収録)


クラゲ : 今日はよろしくお願いします。まずブランドの自己紹介をお願いいたします。

企画・店長・SHINYA(以下、店SHIN) : こんにちは!我々 ASIAN RIPPLE (以下、AR) ではアジア系のトライバルや、和系のトラディショナルをモチーフにしたオリジナルイラストを中心に MUSIC 感(?)をコンセプトにしたTシャツを企画・販売展開していきます。

企画・デザイン担当・KENJI(以下、デKEN) : 我々は「AR なりのオリジナルテイストTシャツ」にこだわって製作していきます。
宜しくお願いします。

闘鶏W - Sky Blue
闘鶏W – Sky Blue

クラゲ : ブランド名「ASIAN RIPPLE」の由来を教えてください。

店SHIN : 色々候補があって、ちょっと迷ったんですが、結局は響きとニュアンスで決めちゃいました。「RIPPLE (波紋って意味だから)広がりを持って皆に幅広く伝わればいいよね」みたいな。

デKEN : アジアを中心にみたいな。

店SHIN : 正直、ブランド発足当時「ブランド名」より「早く商品化してみたい」が先で、その時はあんまりブランド名にこだっていなかったのを覚えてます。2人とも飽きっぽいので「とっとと決めて商品を出したい」で決めちゃいました。

デKEN : そーそー。でも、ブランド名のAR も長く使ってるから自ずと愛着みたいの出来ますよね。我々は気に入っていますよ…フォローしたりして。

狛犬 (こまいぬ)
狛犬 (こまいぬ)

クラゲ : Tシャツを作り始めたきっかけを教えてください。

店SHIN : 僕がもともと HEAVY METAL/GRUNGE 系のバンドでギターを弾いていたんですが、そのバンドでデザイン関係 (フライヤー・デモ商品・ロゴなど) を担当してたのが今のデザイン担当の KEN 君でした。彼はこのバンドの初代ドラムだったんですが僕と入れ違いにバンドを離れ、画の道に進んでグラフィック関係の仕事をしてました。そして何年か後にバンドのサイドスタッフとして合流。知り合ったと。

デKEN : その頃、バンドでは毎週土曜日に練習がありまして、終わるとメンバーの部屋に集まって皆で朝までガブガブ呑むわけです。当時、SHIN 君は呑むと「何か夢のある事 (商売) がしたい!何でもいいから!」というのが口癖で、様々なアイディアを皆に熱く語って、語って、語りすぎてメンバーに叱られて…。

翌週また新しいアイディアを熱弁!を、繰り返してたんです。ただ、個人的には SHIN 君が言う「夢のある~」という言葉が妙に引っ掛かってましたね今になって思い返せば、自分も同じ様な心境もあったんでしょう。

店SHIN : そんな事もありました。

デKEN : ある日、バンドがインディーズで CD を出す事になり、本格的にデザインの依頼が来たんです自分自身もバンドに対しての想い入れもあって、かなり迷いながらも試行錯誤して完成しました。結果、有難い事にその画風は、バンドメンバーやその関係者の人達にも良い評価を頂きました。後から聞いた話、その時 SHIN 君は内心「この画風で…」と何かひらめいてたらしいです(笑)

店SHIN : はい、「何か夢のある~」の「何か」が私の中で沸々と湧き出るのを実感してました。

デKEN : それから間も無く、CD の発売打ち上げ中に SHIN 君と「真夜中の追加酒買出し」に出掛けた時、折り入って「この画風でTシャツの企画販売をガンバって挑戦してみない?」と相談されまして、二つ返事で即決したのを覚えてます。自分も薄々「何か夢のある~」に共感してたし。

店SHIN : そーなんです、CD ジャケットの絵が出来た時、とにかく妙に絵柄が気に入ってしまい「このデザインで何かしたい!」や「とにかく商品化に挑戦したい!」といった具合に何かやりたい事が見つかった様な、迷いが吹っ切れたテンションに。まぁ、様は「自分たちで着てみたいTシャツを作ってみよう!」で、意気投合したわけで「何か夢のある事~」がやっと具体化したんですね…その間3年、永い迷路でした。

デKEN : お疲れ様です。

闘鶏W - Black
闘鶏W – Black



クラゲ : ネットでTシャツを売り始めたきっかけを教えてください。

店SHIN : 始めた時期は 2008年の5月頃だったかな?初めは店頭に置いてもらう「委託販売」も考え、2人で店舗をまわって色々聞いたりしました。ただ、どーも始めたばかりの無名な我々には特にリスクが大きく、資金も無かったので「ネット販売で、皆に知ってもらいながら徐々に販売しよう」と話し合って決めてました。

デKEN : ネット販売も初めてなんで、最初は色々研究したり大変でしたけどネ…。

クラゲ : 最初にTシャツが売れたときの感想を教えてください。

店SHIN : 初めは知人連中が「販売始めたの?」で、買ってくれた、いわゆる「身内買い」で、それはそれでうれしかったんですが…今回の質問の答えにはなりませんよね?

クラゲ : ええ…。

デKEN : そりゃそーでしょ。でも、「身内買い」以外で最初に売れたのは、実はネットでは無かったんです。

店SHIN : はい、2008年の夏に参加したTシャツ・ラブ・サミットという即売会でした。当日、販売会なんて初めてで何にも分からず、会場で借りた長机にTシャツ並べて値札つけて机の両端にポール立てて洗濯用ロープを渡して、ハンガーでシャツをかける… (現在もほぼ同様) おまけにその時は椅子を忘れて、2人とも1日中立ちっぱなし。周りの販売慣れした華やかなブースとは違い、ビギナー感丸出しでしたね。当時はまだ商品のバリエーションも少なかったし。

デKEN : 勿論、自分達で苦労して作った商品を持ってきてたし「来場者の中にはきっと気に入ってくれる人もいる」って自信はあったんですよ。ただ、漠然と会場に来て品物並べてて、想像してなかったんです…「売れた時の事」を (笑)

そうこうしてるうちにイベントが開場時間になり、お客さんが会場入りしても即売会の店員という意識があまり無く、他のショップ見ながら「なるほど、あんな具合に飾るのか」とか「あの棚は良いね」とか話してました。

店SHIN : しばらくして、男性が「すいません、これのLありますか?」と声がかかったんです「はい?」まさに道を尋ねられるぐらいの感覚でしたね。そしてその男性はTシャツを2種類買ってくれました、アタフタしながら用意した袋に入れ、慌ててお釣りわたして「どうも有り難う!」と言いました (当たり前)

デKEN : これは覚えてますね。2人して顔見合わせて思わず「売れたね… ( ̄▽ ̄) 」と。何のコマーシャルやコネクションも無い中で、その時初めてAR の商品を見て自分達の商品に興味を持ってくれて、買ってもらえた。本当にうれしかったですね…シミジミ。

店SHIN : 正直その時の感謝の思いは変わらず、現在でもお客さんに商品を選んでいただいた時は、同じテンションで感謝してます。

日章旗
日章旗

クラゲ : ネットでTシャツを販売してみていかがですか?

店SHIN : うーん、ネットで販売していて特に大変だと思うことは感じませんが、やはり商品の詳細について (サイズ・色合い・着感) の表示や文言は気を使いますね。僕自身もネットでTシャツを買う時には、よく観察する部分ですから、実際に商品を手にとって見れない分、ネットで購入後「想像と大きく違う、ガッカリ」は×です。

デKEN : うれしいのは注文のメールを頂いた時と、商品の感想を頂いた時ですね。



クラゲ : Tシャツのアイデアはどのように考えていらっしゃいますか?

デKEN : 単純に「思い付き」ですかね…あまり意識してません。ただ、AR のイラストを描きはじめる動機として「写真や絵など視覚的なもの」よりも、何故か「曲や BGM とかの聴覚的もの」がきっかけになる事が多いですね。

先程もバンドの話がありましたが、店長の SHIN 君とは好む音楽の聴種に類似点が多いので商品開発の話し合いする時、自分がイラストを描いた際に聴いた楽曲の説明をして出来上がったイラストのコンセプトを説明すると、スムーズにイメージが伝わります。

ちなみに、今は「痛くて暗い感じの曲」を BGM にする事が多く、そのイメージ露骨に絵に出てしまいます。でも今後も AR のポリシー的な事は維持しながら、絵自体は変化していくんでしょうね。

闘鶏S - Natural
闘鶏S – Natural

店SHIN : お互い類似する曲種に理解があるので、その点の説明はすぐ解釈できて、すんなり進みます。ところが、うちでは商品の最終決定をするまでに、デザイン・企画サイド (2人) の意見だけですべてを決めません。周りの知り合いや、関係者にもリサーチして絞り込みます。レイアウトやTシャツ仕様詳細 (インク・サイズ・ボディ) 決定の時、ましてやプリント位置は、細かい中でも相違点が出てくるので、毎回必ず…揉めに揉めます。納品まで荒れます (笑)

デKEN : そこが面倒とうか、アイデアがすんなり商品に反映されないモドカシイ所。ただ現在ではそれも「皆で苦労して製品にする」って思えて逆に商品が出た時はうれしいです、売れても売れなくても次のTシャツ作りの教訓になります。

クラゲ : 自分のブランドのTシャツの中で特にお気に入りのものを教えてください。

店SHINHOOKMAN というキャラクターのデザインです。KEN 君の絵の特徴が1番あらわれていると思うから…ですかね。ま、うちの商品は全て気に入ってますけどね。

HOOKMAN (フックマン)
HOOKMAN (フックマン)

デKEN : 今は闘鶏と MOTH (蛾)かな…。

闘鶏S - Ladies - Blue
闘鶏S – Ladies – Blue

なんとなく、絵に流れを感じます(意味不明でゴメンナサイ)。ま、うちの商品は全て気に入ってますけどね (2回目)。

クラゲ : 自分達 ASIAN RIPPLE にとってTシャツとは?

デKEN : よくTシャツって世間一般的に「意思表示的な衣類」って認識もありますよね、メッセージ色の強いものから、ポップなアプローチ色の強いのものまで色々。我々もある意味「着る意思表示」に同感なのですが、ちょっと違う思い入れもあるんです。

店SHIN : 昔のバンドの話をしましたから、その角度から話をするとTシャツの特別さが見えてきます。我々がその昔、バンドに入れ込んでいた (極簡単に言えば 80s 90s~ のヘビメタやパンク) 時、そのファン連中はリスペクトするバンドのTシャツを着て街を歩き、優越感を持ってました。また、バンド本人達も自分達の音楽のルーツやジャンルをアプローチする手段の1つとして他のバンドのTシャツを着て活動し、連帯感の様なものを持っていました。(もちろん今もその類の曲種をなりわいとするバンドに、その傾向は根強く残っています)だから連中が着るのは「流行のTシャツ」では無く「バンドロゴのTシャツ」なんです、他人が見てどうのこうのなんて関係ない、好きで着てるってアクティブさ!自己満上等!そこまでいくと「生き様までカッコイイ」…ま、「バンT」のルーツですね。

デKEN : またそのバンTのデザインが個々にカッコイイんです。ジャケットとかバンドロゴとか個性のかたまりみたいな、ある種競ってたんでしょうね。お気に入りのバンドのライブに行って、限定のバンT買う楽しみもありましたしね。

クラゲ : 気になるTシャツブランドを教えてください。

店SHIN : 本当の話、気にならないTシャツブランドはありません。我々なりにアンテナ張って、初めて知るブランドは必ず詳しく見る様にしてますよ。

BELL HEAD [ベル・ヘッド]
BELL HEAD [ベル・ヘッド]

クラゲ : 今後の目標を教えてください。

店SHIN : コンスタントに新作を作り続けてバリエーションを増やしていきたいと思います。そして「これ良い!」って同じ感性で共感してもらえる人の目に届く所までアプローチ出来る様に、ネット販売、即売会など積極的に活動したいと思ってます!

デKEN : 流行や売れ筋に関係なく、自分達なりの「AR らしさ」をTシャツで表現していきたいと思います。型にはまらないレンジの広いデザインを追及したいです。…あと、HP の「店長日記ブログ」もコンスタントに更新したいですね…店長!

店SHIN : ……。



クラゲ : 最後に東京Tシャツ部をご覧の皆様に一言いただけますでしょうか。

店SHIN : 長々と読んでいただき、ありがとうございました。最後に話が重なっちゃいますが自分自身で選び、着るTシャツというのはある種の「個性主張の手段」だと思うので、 ASIAN RIPPLE と同じ感性を持っていてTシャツを選んでくれる人が一人でも増えてくれるとうれしいです。

デKEN : ASIAN RIPPLE宜しくお願いします!

クラゲ : 今日はありがとうございました。

店SHIN デKEN : ありがとうございました。




インタビューはここまでです。

元々 HEAVY METAL/GRUNGE 系のバンドでご一緒だったお二人。そこからふとしたきっかけで再会し、意気投合。そこから3年間の永い迷路を経て、Tシャツブランドをスタートすることとなりました。

Tシャツ商品化での最終決定の際、必ず揉めに揉めて納品するまで荒れるとのことですが「皆で苦労して製品にする」という境地に達した現在の光景を拝見していると、Tシャツ作りがバンドをみんなで運営しているような感覚に似ているのかもしれない、と感じました。

最後に店長の SHINYA さんから頂いたお言葉「自分自身で選び、着るTシャツというのはある種の個性主張の手段」に、クラゲも大いに同感です。

今回ご協力いただいた「ASIAN RIPPLE」の公式サイトはコチラ。

 ASIAN RIPPLE
 http://asian-ripple.jp

このインタビューを読んだ後にTシャツを見てみると、新しい発見があるかもしれませんよ。

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